アメリカ人と恋愛関係になり、「結婚を考えている」「実際にアメリカで結婚した」という方が気になるのが**配偶者ビザ(spouse visa)**の取得についてです。
「結婚したら自動的にビザが取れるの?」「手続きはどれくらいかかるの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、アメリカで結婚した後の配偶者ビザの仕組みと流れ、申請時のポイントや注意点をわかりやすく解説します。
アメリカで結婚しても、すぐに永住できるわけではない
まず大前提として、アメリカ人と結婚したからといって自動的に滞在許可が得られるわけではありません。ビザや永住権の申請は別途行う必要があり、「配偶者ビザ」や「グリーンカード」取得までには一定の審査と手続きが必要です。
配偶者ビザには主に2つのパターンがある
1. アメリカ国外から申請する場合(CR-1/IR-1ビザ)
日本に住んでいる日本人がアメリカ人と結婚し、将来アメリカに移住するために取得するのが「CR-1」または「IR-1」ビザです。
CR-1(条件付き永住権):結婚から2年未満のカップルが対象
IR-1(無条件永住権):結婚から2年以上経過しているカップルが対象
このビザを取得すると、アメリカ入国と同時に永住権(グリーンカード)を持つ配偶者として滞在可能になります。
2. アメリカ国内で申請する場合(Adjustment of Status)
すでに観光ビザや学生ビザなどでアメリカに滞在しており、その滞在中にアメリカ人と結婚した場合には、「ステータス変更(Adjustment of Status)」という形で永住権(グリーンカード)申請が可能です。
この場合、申請中もアメリカ国内に滞在できますが、審査完了までの間に就労や海外渡航が制限されることがあります。
配偶者ビザの申請に必要な書類・情報
アメリカの配偶者ビザを申請する際には、以下のような書類が必要です(状況により追加の書類が求められる場合あり)。
結婚証明書(Marriage Certificate)
パスポート・写真付き身分証明書
アメリカ人配偶者の所得証明(税務書類など)
共同の銀行口座、写真、SNS履歴などの結婚の実態証明
ビザ申請フォーム(I-130、I-485など)
医療検査(グリーンカード取得の一環)
書類はすべて英語、または認定翻訳付きの書類で提出する必要があります。
配偶者ビザ取得までの流れ
海外申請(CR-1/IR-1)の例:
アメリカ人配偶者がI-130フォームをUSCISに提出
承認後、NVC(国立ビザセンター)に移行
ビザ申請書(DS-260)の提出
面接・医療検査
CR-1/IR-1ビザ発給 → アメリカ入国 → グリーンカード到着
平均で12〜18か月程度かかることが一般的です。
注意点とアドバイス
偽装結婚と疑われないように証拠を準備
アメリカでは偽装結婚防止のため、審査が非常に厳しくなっています。二人の写真、旅行の記録、メッセージ履歴、共同生活の証明など、本当に愛し合っていることを証明できる資料をしっかり用意しましょう。
面接では正直に、自然体で答える
ビザ発給前の面接では、交際から結婚に至るまでの経緯が問われます。嘘をついたり、準備しすぎた答えを話すと逆効果になることもありますので、自然な会話を心がけましょう。
手続きは専門家のサポートを受けるのも安心
初めてのビザ申請で不安がある場合は、ビザ申請に強い行政書士や移民弁護士に相談するのも一つの手です。書類のミスを防ぎ、スムーズに進めることができます。
結婚後の生活と在留ステータスの維持
アメリカで結婚してビザを取得した後も、**最初のCR-1ビザは「条件付き」永住権(2年)となります。2年後に共同で「条件解除申請(I-751)」**を行うことで、無期限の永住権へと更新されます。
更新を忘れたり、偽装とみなされた場合は強制退去のリスクもあるため注意が必要です。
アメリカで結婚したら、人生がより広がるチャンスも
手続きや文化の違いに戸惑うこともありますが、アメリカでの結婚は新しい人生のスタートでもあります。一緒に未来を築いていくという前向きな気持ちがあれば、配偶者ビザの申請も大きなステップとして乗り越えられるはずです。
結婚相談所 たかなしや
https://www.takanashiya.jp/
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