フランスといえば、自由で情熱的な恋愛文化が根付いている国として知られていますが、近年では結婚に対する価値観が大きく変化しています。特に注目されているのが「結婚の平均年齢の上昇」です。この記事では、フランス人の結婚平均年齢を中心に、晩婚化の背景や恋愛観、日本との比較も交えて詳しく解説します。
フランス人の結婚平均年齢(最新データ)
フランス国立統計経済研究所(INSEE)の発表によると、2023年時点におけるフランス人の初婚平均年齢は以下の通りです。
男性:38.0歳
女性:35.6歳
これは世界的に見ても比較的高い水準であり、特にヨーロッパ諸国の中でもフランスは「結婚が遅い国」として知られています。
フランスで結婚が遅くなる主な理由
フランス人の晩婚化には、文化的・社会的背景が密接に関係しています。
1. 結婚は「義務」ではなく「選択」
フランスでは、恋愛=結婚とは限らないという考え方が根強く、「愛があれば結婚しなくてもよい」とするカップルが多数派です。
結婚はあくまで「形式」であり、愛の証ではない
「一緒に暮らす」こと自体が信頼の証とされる
結婚せずに子どもを持つカップルも多い
2. PACS(パックス)という制度の存在
1999年に導入された**PACS(市民連帯協定)**は、結婚以外のパートナーシップを法的に認める制度です。
結婚に比べて手続きが簡単で、税制上のメリットもあり、多くの若者がPACSを選択しています。
離婚のような複雑な解消手続きが不要
同性カップルにも広く利用されている
PACS後に結婚するカップルも増加中
3. キャリアや自立の重視
フランスでは、自分の人生を確立した上で結婚したいという意識が高まっており、特に女性の社会進出とともに、結婚のタイミングが遅れる傾向にあります。
男女ともに経済的自立を優先
子どもよりもキャリア形成を重視する層も多い
学歴が高い人ほど晩婚の傾向あり
日本との結婚平均年齢の比較
国 | 男性の平均初婚年齢 | 女性の平均初婚年齢 |
---|---|---|
日本 | 31.1歳(2023年) | 29.7歳(2023年) |
フランス | 38.0歳(2023年) | 35.6歳(2023年) |
フランスは日本に比べて約7歳ほど遅く結婚する傾向にあります。
ただし、フランスでは事実婚やPACSの存在により、「結婚」の定義自体がより柔軟です。
フランス人との国際結婚で知っておきたいこと
フランス人と結婚を考える際には、次のようなポイントを理解しておくとよいでしょう。
「結婚=ゴール」ではなく、一緒にいることそのものを大切にする
愛情表現が豊かで、恋人期間が長くても結婚を急がない人が多い
結婚や出産をしても、別姓・別居を続けるカップルも存在する
日本的な「段階を踏んで家庭を築く」という考えとは異なる価値観も多く、事前のすり合わせが大切です。
フランスでは結婚に対する価値観が非常に柔軟で、形式よりも中身を重視する文化があります。平均年齢の高さは、「結婚を急がず、納得のいく関係を築く」というスタイルの表れとも言えるでしょう。国際結婚を考える上では、相手の文化的背景を理解し、違いを受け入れることが幸せなパートナーシップへの第一歩です。
結婚相談所 たかなしや
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