国際結婚が増える中、「結婚制度の違い」はパートナーとの関係に大きな影響を与える要素の一つです。特にアメリカと日本では、法律、社会制度、文化的な価値観までさまざまな違いがあります。本記事では、アメリカと日本の結婚制度をわかりやすく比較し、その背景にある考え方も詳しく解説します。
法律上の結婚手続きの違い
日本の結婚制度
日本では、戸籍制度に基づいて婚姻届を提出することで法的に結婚が成立します。挙式や披露宴は法律的には無関係です。
結婚=婚姻届の提出が必要
戸籍に夫婦として記載される
同姓義務があり、夫婦どちらかが姓を変える必要あり
アメリカの結婚制度
アメリカでは、州ごとに法律が異なりますが、基本的には**マリッジライセンス(結婚許可証)**を取得し、認定された人物(公証人、牧師など)の立会いのもとで式を行い、署名を提出することで法的に結婚が成立します。
結婚にはライセンス申請と署名が必要
挙式は法律の一部として扱われる場合も
夫婦別姓が基本。姓を変えるのは任意
結婚年齢・同性婚・重婚の扱い
項目 | 日本 | アメリカ(一般的な州) |
---|---|---|
結婚可能年齢 | 男性18歳、女性18歳(2022年以降) | ほとんどの州で18歳以上(保護者の同意で16歳も可) |
同性婚 | 法的に不可(2025年時点) | 合法(2015年に全国で認可) |
重婚 | 違法 | 違法(ユタ州など一部例外は存在) |
結婚後の姓の扱い
日本では法律上、夫婦同姓が義務づけられており、どちらか一方の姓に統一する必要があります。実際には、9割以上のカップルが夫の姓を選択しています。
一方、アメリカでは夫婦別姓が一般的で、どちらかが姓を変えても、変えなくても自由です。近年ではハイフネーム(例:Smith-Johnson)を使うカップルも増えています。
離婚制度と親権の違い
日本の離婚制度
協議離婚が一般的(夫婦の合意のみで成立)
親権はどちらか一方の親に限定される(単独親権制度)
慰謝料・養育費の支払いがあっても強制力が弱いケースがある
アメリカの離婚制度
離婚裁判が一般的で、弁護士を立てて交渉することが多い
親権は共同親権が原則。両親ともに子育てに関与する
養育費・財産分与などに関して法的拘束力が強い
文化的・宗教的背景の違い
日本では、宗教的儀式よりも「形式的な結婚」が重視される傾向があります。市役所での婚姻届提出が中心で、神前式やチャペル式は「演出」として行われることが多いです。
一方、アメリカでは宗教的価値観が根強く、キリスト教を背景にした結婚観が根付いています。
アメリカ:キリスト教式の結婚式が主流
日本:無宗教的な結婚式も一般的
アメリカでは「神の前で誓う」という意識が強い
結婚に対する価値観の違い
アメリカでは「結婚=パートナーシップの延長」と捉えられる傾向があり、長期間の同棲や事実婚を経て結婚するカップルも多く存在します。
日本では「結婚=人生の節目」という考え方が依然として根強く、親や社会からの期待も含まれるため、結婚には一定の「形式」や「責任」が伴います。
アメリカと日本の結婚制度や価値観は大きく異なります。国際結婚を考える方にとっては、制度的な違いだけでなく、お互いの文化や考え方を尊重し合う姿勢が、円満な関係を築く鍵となるでしょう。
結婚相談所 たかなしや
https://www.takanashiya.jp/
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