インドと聞いて思い浮かぶもののひとつが、色鮮やかで盛大な結婚式。しかしその背景には、宗教や地域、カースト制度、家族の価値観など、非常に複雑で興味深い「インドの結婚事情」があります。現代では恋愛結婚も増えてきていますが、伝統的な考え方も根強く残っており、他国とは一味違う特徴を持っています。
本記事では、インドの結婚事情をテーマに、伝統・宗教・現代の変化までをわかりやすく解説します。
インドにおける結婚の位置づけとは?
インドでは結婚は単なる男女の関係を超えた、家族同士の結びつき、社会的義務、宗教的な儀式としての意味を持ちます。特にヒンドゥー教圏では「生涯の義務(サンスカーラ)」とされ、人生における重要な通過儀礼とされています。
そのため、恋愛感情だけではなく、家族背景、宗教、収入、教育、性格など多くの要素を総合的に見て決断されるのが一般的です。
アレンジドマリッジ(お見合い結婚)がいまだ主流
多くのインド家庭では、親や親族が結婚相手を探し、本人に紹介する「アレンジドマリッジ(arranged marriage)」の文化が根強く残っています。これは「本人の幸せ=家族の調和と安定」という考えに基づくもので、インドでは現代でも多数派の結婚スタイルです。
最近では、本人の意思を尊重しつつ、家族がサポートする形の「セミ・アレンジドマリッジ」も増えてきています。
恋愛結婚も増加中!都市部を中心に進む価値観の変化
都市部を中心に、学校や職場での出会いから自然な形で結婚に発展する「恋愛結婚(love marriage)」も確実に増えてきています。インド映画やSNSの影響もあり、若い世代では「自分で相手を選びたい」と考える人が増加傾向にあります。
ただし、宗教やカーストの違いを超える恋愛は今なお家族の反対を受けることもあり、恋愛結婚には強い意志と家族との交渉力が求められることもあります。
結婚相手をどうやって探す?婚活の方法とは
インドの結婚事情では、以下のような方法で結婚相手を探すのが一般的です:
家族や親戚の紹介(最も一般的)
新聞や地域の結婚紹介広告
マリッジサイト(Shaadi.com、Jeevansathi など)
職場や学校での自然な出会い
宗教団体や地域コミュニティを通じた紹介
これらの方法を通じて、宗教、地域、学歴、職業、年収などの条件を見ながら、慎重に相手を選んでいきます。
結婚式のスタイルも多種多様
インドの結婚式は、地域や宗教によって形式が大きく異なります。共通するのは、とにかく盛大で華やかであることです。
ヒンドゥー教式:神聖な火を囲む誓いの儀式「サプタパディ」など。
イスラム教式:契約重視の「ニカーハ」、女性にはマハール(贈与金)。
シーク教式:グルドワーラ(寺院)で静かに行う儀式。
キリスト教式:教会で行われる西洋スタイルの結婚式。
衣装や音楽、料理、メヘンディ(ヘナアート)なども含め、数日間かけて行われることが一般的です。
インドの結婚事情と国際結婚
インド人と外国人の結婚も増えてきていますが、宗教や文化の壁は依然として大きく、結婚に至るまでに家族や社会との調整が必要です。
特に日本人との国際結婚の場合、言語や食文化の違い、宗教行事への理解などが求められるため、柔軟性と文化的リテラシーが重要になります。
結婚相談所 たかなしや
https://www.takanashiya.jp/
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